ネタバレなし!映画『ブラインド』感想|五感震える韓国サスペンス

ブラインド サスペンス

「この映画、本当にハズレじゃない?」
「韓国サスペンスって怖いけど、グロテスクすぎないか心配」

そんな不安を抱えながらAmazonプライム・ビデオの画面を見つめているあなたへ。

もしあなたが、手に汗握る緊張感と、練り上げられた脚本の面白さを求めているなら、2011年の韓国映画『ブラインド』は間違いなくその期待を超える一本です。

本作は、視覚を失った元警察官候補生が、聴覚などの研ぎ澄まされた「感覚」だけを頼りに凶悪な犯人と対峙するという、極限のシチュエーション・サスペンスです。

「見えない」という恐怖設定が生み出すスリルは、単なるホラー映画とは一線を画す、知的で生理的な恐怖を体験させてくれます。

「見えない目撃者」として日本でもリメイクされましたが、オリジナル版である韓国映画『ブラインド』が持つ、ヒリつくような焦燥感と、主演女優キム・ハヌルの鬼気迫る演技は、まさに別格の迫力を持っています。

リメイク作のタイトルは『見えない目撃者』です。⇒アマゾンプライムビデオ

日本版のネタバレなし感想はこちら⇒『見えない目撃者』

この映画を見終わった後、あなたはきっと「2時間があっという間だった」と心地よい疲労感に包まれているはずです。

  • 主演:キム・ハヌル(『きみはペット』『紳士の品格』)
  • 主な共演者:ユ・スンホ(『プロポーズ大作戦』)、チョ・ヒボン
  • 上映時間:約1時間50分

あらすじや作品情報など、正確な情報を記載するように注意しておりますが、何分個人で運営しているため、誤りや見落としがあるかもしれません。(特に上映時間は調べる先で1~2分違うので約〇〇分としています。)記事は、わたし個人の感想からきているものです。あらゆる基準がわたしの主観的な判断のよるものなので、ご了承の上、読んでいただけると幸いです。

緊迫のサスペンス『ブラインド』あらすじとキャストの魅力

スマホを観る男

視覚以外の感覚が鍵となる新感覚スリラー

映画『ブラインド』の最大の特徴は、主人公スアが視覚障害者であるという設定を、単なる「弱点」としてではなく、物語を動かす「武器」として描いている点にあります。

事故で視力を失ったスアは、ある雨の夜、親切心で乗せてくれたタクシーの中で不審な出来事に遭遇します。

「ガタン」という衝撃音。

運転手は「犬を轢いた」と言いますが、スアの鋭敏な聴覚と状況判断力は、それが嘘であることを見抜きます。

この「見えないけれど、何かがおかしい」という違和感が、物語の冒頭から観客を一気に引き込みます。

本作が秀逸なのは、スアが感じる「音」や「気配」を、映像と音響効果で見事に表現していることです。

雨音、足音、息遣い、そしてマッチの擦る音。

私たち観客もまた、スアと同じように耳をそばだて、暗闇の中で何が起きているのかを想像させられます。

見えているはずの私たちでさえ、次の瞬間に何が起こるかわからない恐怖。

この没入感こそが、本作が「新感覚スリラー」と評価される所以です。

キム・ハヌルとユ・スンホの圧倒的な演技力

本作のクオリティを決定づけているのは、なんといっても主演キム・ハヌルの演技力です。

ラブコメディの女王として知られていた彼女が、本作では一転、シリアスで影のある難役に挑戦しました。

焦点の合わない瞳、白杖をつく手元の震え、そして恐怖に歪む表情。

視覚障害を持つ女性の日常的な所作から、極限状態でのパニックまでをリアルに演じきり、韓国のアカデミー賞とも言われる大鐘賞映画祭で主演女優賞を獲得しました。

彼女の演技には、「守ってあげたい」と思わせる儚さと、犯人に立ち向かう芯の強さが同居しており、観る者の感情を強く揺さぶります。

そして、もう一人の目撃者として登場する不良青年ギソプを演じるのが、当時「国民の弟」として人気絶頂だったユ・スンホです。

最初はスアと反発し合いながらも、次第に彼女の「目」となり、共に犯人に立ち向かう相棒へと成長していく姿は必見です。

彼の若さ溢れるエネルギーと、キム・ハヌルの静かな演技の対比が、物語に絶妙なリズムを生み出しています。

盲導犬スルギとの絆に涙する

サスペンスとしての恐怖だけでなく、本作には心温まるドラマも用意されています。

それが、スアの唯一のパートナーである盲導犬「スルギ」との絆です。

家族も視力も失い、孤独に生きるスアにとって、スルギは単なる介助犬以上の存在です。

スルギの献身的な姿、そしてスアがスルギに向ける優しい眼差しは、張り詰めた緊張感が続く本作の中で、ふっと息がつける癒やしの瞬間を与えてくれます。

しかし、だからこそ、犯人の魔の手が彼らに迫るシーンでは、観客の心臓は早鐘を打つことになるでしょう。

「どうか無事でいてくれ」と祈らずにはいられない展開。

絆の深さが描かれているからこそ、ラストへ向けての感情の盛り上がりが最高潮に達するのです。

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五感を刺激する恐怖!映画『ブラインド』のネタバレなし感想

映画を観る

ここからは、実際に映画『ブラインド』を観て感じた魅力を、ストーリーの核心には触れずにレビューしていきます。

Amazonプライム・ビデオでの視聴を迷っている方は、ぜひ判断材料にしてください。

見えないからこそ感じる「音」と「気配」の演出

この映画を観て最も印象に残ったのは、アン・サンフン監督による巧みな「恐怖の演出」です。

通常のホラー映画であれば、グロテスクな怪物を「見せる」ことで怖がらせますが、本作は逆です。

「見せない」ことで怖がらせてくるのです。

例えば、スアが自宅にいるシーン。

彼女には見えていないけれど、画面の端に何かが映り込む。

あるいは、静寂の中でかすかな物音だけが響く。

観客である私たちは「後ろ!後ろ!」と叫びたくなるようなもどかしさと恐怖を味わいます。

これは、視覚情報が遮断された主人公への感情移入が成功している証拠でしょう。

特に音響効果が素晴らしく、ヘッドホンやイヤホンでの視聴をおすすめしたくなるほどです。

犯人の足音が近づいてくる距離感や、閉鎖空間での反響音がリアルで、まるで自分がその場にいるかのような錯覚に陥ります。

サスペンス映画において「音」がいかに重要かを再認識させられる作品です。

警察も頼れない?孤立無援の逃走劇

サスペンス映画の醍醐味といえば、「誰が味方で、誰が敵か」という疑心暗鬼や、「助けを求めても信じてもらえない」という絶望感です。

本作でも、その「孤立無援」の描き方が秀逸です。

当初、警察は盲目のスアの証言を「幻覚」や「勘違い」としてまともに取り合いません。

唯一の目撃者であるにもかかわらず、社会的に弱い立場に置かれている彼女の言葉が届かないもどかしさは、現代社会の寓話のようでもあります。

だからこそ、彼女が自らの感覚と推理で真実を証明しようとする姿に、私たちは強く応援したくなるのです。

また、犯人の異常性と執念深さも特筆すべき点です。

警察の捜査網をかいくぐり、執拗にスアを追い詰めていく犯人。

安全だと思っていた場所が次々と危険地帯に変わっていく展開は、まさにジェットコースターのようなスリル。

予定調和を感じさせない、「本当に逃げ切れるのか?」というハラハラ感が最後まで持続します。

衝撃の結末へ…映画『ブラインド』は今すぐ観るべき?

結論として、映画『ブラインド』はAmazonプライム・ビデオで今すぐ観る価値が十分にある傑作です。

単なる「犯人探し」のミステリーにとどまらず、主人公スアが過去のトラウマと向き合い、自尊心を取り戻していく再生の物語としても楽しめます。

視覚を失ったことで一度は夢を諦めた彼女が、事件を通じて再び「生きる意志」を燃え上がらせる姿は、観る者に勇気を与えてくれるでしょう。

「怖い映画は苦手」という方でも、ストーリーの面白さと人間ドラマの深さで、最後まで目が離せなくなるはずです。

ただし、かなり心拍数が上がる展開が続くので、夜寝る直前よりは、週末の夜などに部屋を暗くして、どっぷりとその世界観に浸るのがおすすめです。

ネタバレなしではこれ以上語れませんが、ラストシーンを見届けた後、あなたはきっと誰かにこの映画を勧めたくなるはずです。

視覚、聴覚、そして心で感じる極上のサスペンス体験を、ぜひAmazonプライム・ビデオで味わってみてください。

注意

記事は投稿した当時、amazonプライムビデオで配信されていたものです。
現在配信されているか最新の状況は、必ずamazonプライムビデオサイトにてご確認をお願いします。

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