こんにちは、ポップです。
毎日映画を観続けて10年以上、年間300本以上の作品に触れている私ですが、Amazonプライム・ビデオのラインナップをスクロールしている時の「宝探し感」はいつになってもワクワクするものです。
「今日は何を見ようか?」と迷っている時間すら楽しいですが、できれば「ハズレ」は引きたくないというのが本音ですよね。
そんな私が今回、Amazonプライム・ビデオのサムネイルで見つけて思わず再生ボタンを押してしまったのが、『トラップハウス』という作品です。
正直に言います。
最初は「デイヴ・バウティスタが出ているから、いつもの筋肉アクションかな?」くらいの軽い気持ちでした。
しかし、観始めてみるとその予想は良い意味で裏切られました。
ただのアクション映画にはない、ヒリヒリするような緊張感と、どこか共感してしまう人間ドラマがそこにあったのです。
「この映画、面白いかも……いや、かなり好きかもしれない」
そう感じたこの熱量を、ネタバレを一切せずに皆さんにお伝えしたいと思います。
もしあなたが今、「2時間を使ってこの映画を観る価値があるのかな?」と迷っているなら、この記事がその背中を押す判断材料になるはずです。
まずは、本作の基本情報をサクッとチェックしておきましょう。
- 主演:デイヴ・バウティスタ(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ、『アーミー・オブ・ザ・デッド』)
- 主な共演者:ボビー・カナヴェイル、ジャック・チャンピオン、ソフィア・リリス、トニー・ダルトン
- 上映時間:約1時間42分
さあ、ここからは具体的な見どころを、物語の核心には一切触れずに語っていきます。
あらすじや作品情報など、正確な情報を記載するように注意しておりますが、何分個人で運営しているため、誤りや見落としがあるかもしれません。考察は映画の解説ではなく、わたし個人の感想からきているものです。あらゆる基準がわたしの主観的な判断のよるものです。以上をご了承の上、読んでいただけると幸いです。
映画トラップハウスの緊迫感と魅力

この映画の最大の魅力は、アクション映画の定石を踏まえつつも、そこに「親子関係」という普遍的なテーマを大胆に持ち込んだ点にあります。
単に敵を倒して終わり、という単純な構造ではなく、観ているこちらの胃がキリキリするような、独特のサスペンスが持続するのです。
デイヴ・バウティスタの圧倒的存在感
主演のデイヴ・バウティスタといえば、元プロレスラーという経歴を持ち、マーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のドラックス役で世界的な人気を博しました。
彼の魅力は、その岩のような巨大な肉体と、そこから繰り出されるパワフルなアクションであることは間違いありません。
しかし、近年の彼は『ブレードランナー 2049』や『ノック・ 終末の訪問者』で見せたように、繊細で内省的な演技でも高く評価されています。
本作『トラップハウス』で彼が演じるのは、ベテランのDEA(麻薬取締局)捜査官。
仕事のプロフェッショナルでありながら、家庭や子供との関係に悩む「一人の父親」としての顔も持っています。
この「屈強な男が抱える苦悩」というギャップが、本作の大きな見どころの一つです。
銃を構えれば誰よりも頼もしい男が、反抗期の息子との会話では言葉に詰まり、どう接していいか分からないという無力さを見せる。
その哀愁漂う背中は、多くのアクション映画ファンだけでなく、毎日仕事と家庭の間で揺れる大人の観客の心に深く刺さるものがあります。
バウティスタの演技は、言葉少ななシーンでも雄弁です。
彼の表情一つひとつから、長年の捜査で蓄積された疲労感や、それでも守りたいものへの強い意志が伝わってきます。
「ただのアクションスター」の枠を超えた、彼の俳優としての深みを堪能できる作品と言えるでしょう。
予測不能な親と子の攻防戦
本作の設定で最もユニークで、かつスリリングなのが「追う者」と「追われる者」の関係性です。
物語の導入部分でお話しできる範囲でお伝えすると、主人公たちDEA捜査官が追っている大胆不敵な窃盗団、その正体が実は「彼ら自身の子供たち」であるという点です。
これは単なる「正義対悪」の構図ではありません。
親は、自分たちが追っている犯罪者がまさか自分の子供だとは夢にも思っていない。
一方で子供たちは、親の仕事道具や捜査テクニック、さらには親から盗み見た情報を駆使して、プロ顔負けの手口で犯行を重ねていく。
この「灯台下暗し」の状況が、観客に強烈なサスペンスをもたらします。
「いつバレるんだ?」「そこで鉢合わせたらどうするんだ?」という緊張感が常に張り詰めているのです。
特に面白いのは、子供たちが使う「武器」や「戦術」です。
彼らはプロの犯罪者ではありませんが、DEA捜査官である親の背中を見て育っています。
親が家で無意識に話していたことや、家に置いてあった機材を、子供ならではの柔軟な発想で「悪用」していく様は、見ていてハラハラしつつも、「なるほど、そう来たか!」と唸らされる知的興奮があります。
世代間のギャップが、言葉での言い争いではなく、高度な「騙し合い」や「逃走劇」として表現される。
この斬新なアプローチこそが、『トラップハウス』を他のアクション映画と一線を画す存在にしています。
エルパソを舞台にした映像美
映画の舞台となるのは、テキサス州エルパソ。
メキシコとの国境に位置するこの街は、乾いた大地と照りつける太陽、そして常に危険と隣り合わせの空気が漂う場所として描かれています。
スクリーン全体を覆う、少しざらついたような質感の映像美が、物語のハードボイルドな雰囲気をより一層高めています。
砂埃が舞う昼間の荒涼とした風景と、ネオンと闇が混在する夜の街並みのコントラストは非常に美しく、観ているだけでその場の「熱気」や「匂い」まで伝わってくるようです。
特に、国境地帯特有の緊張感が映像の端々から感じられます。
広大な風景の中にぽつんと存在する人物の孤独感や、迷路のように入り組んだアジトの閉塞感など、ロケーションを活かしたカメラワークが秀逸です。
この「場所」自体が、登場人物たちを追い詰めていくもう一つの主役と言っても過言ではありません。
エルパソという土地が持つ独特のリアリティが、荒唐無稽になりがちな設定をしっかりと地に足のついたものに繋ぎ止めており、映画全体に重厚なトーンを与えています。
トラップハウスが描く独特な世界

ここまで設定やキャストについて触れてきましたが、映画としての「語り口」や「楽しみ方」についても深掘りしていきましょう。
本作はシリアスな設定ながらも、決して暗いだけの映画ではありません。
監督が仕掛ける演出の妙
本作のメガホンを取ったのは、マイケル・ドース監督です。
彼は以前にもデイヴ・バウティスタとタッグを組んだアクションコメディ『Stuber(ストゥーバー)』などで知られています。
彼の持ち味は、激しいアクションシーンの中に、ふとした瞬間の「人間味」や「ユーモア」、そして「感情の機微」を巧みに織り交ぜる演出力にあります。
『トラップハウス』でもその手腕は遺憾なく発揮されています。
例えば、緊迫した潜入シーンの最中に、子供たちがティーンエイジャーらしい未熟さや焦りを見せる瞬間。
あるいは、親たちが捜査の合間に見せる、親バカとも取れる日常会話のズレ。
こういった「隙間」の演出が、キャラクターたちをより愛おしい存在にしています。
ただカッコいいだけのヒーローや、ただ悪いだけのヴィランではなく、どこにでもいそうな悩みを持つ人間たちが、極限状況に放り込まれているというリアリティ。
これが観客の感情移入を誘うのです。
また、アクションシーンのテンポの良さも特筆すべき点です。
静と動のメリハリが効いており、観ているこちらを飽きさせません。
カーチェイスや銃撃戦の迫力はもちろんですが、それ以上に「誰かと誰かが遭遇しそうになる」というサスペンス演出の呼吸が絶妙で、監督の手のひらで転がされているような快感を味わえます。
週末に見るべき極上のエンタメ
「映画を観たいけれど、あまりに重くて考えさせられる作品は疲れる。でも、中身のないドンパチだけの映画じゃ物足りない」
そんな気分の時に、『トラップハウス』はこれ以上ない選択肢です。
上映時間は約1時間40分強と、長すぎず短すぎない絶妙なボリューム。
週末の夜、お気に入りのスナックと飲み物を用意して、ソファに深く腰掛けて観るのに最適なサイズ感です。
物語のテンポが良く、序盤から中盤、そしてクライマックスへとノンストップで駆け抜けていくため、途中でダレることがありません。
「次はどうなるんだろう?」という興味が持続し、気づけばエンドロールを迎えていることでしょう。
また、本作には『IT/イット』シリーズのソフィア・リリスや、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のジャック・チャンピオンといった、実力派の若手キャストが集結している点も見逃せません。
彼らの瑞々しい演技と、ベテラン俳優たちの重厚な演技のアンサンブルは非常に豪華で、映画ファンなら「このキャストが同じ画面にいるだけで楽しい」と感じるはずです。
さらに、敵役として登場するトニー・ダルトンの存在も見逃せません。
彼はドラマ『ベター・コール・ソウル』で見せたような、底知れない不気味さとカリスマ性を本作でも発揮しており、物語にピリッとしたスパイスを加えています。
映画トラップハウスで没入体験を
最終的にこの映画が私たちに残してくれるのは、「家族」という普遍的なテーマへの問いかけと、極上のハラハラドキドキ体験です。
親は子供のことをどれだけ理解しているのか。
子供は親の背中をどう見ているのか。
そんな日常的なテーマが、命がけの犯罪サスペンスという非日常のフィルターを通すことで、より鮮明に浮き彫りになります。
決して説教臭くなく、あくまで一級のエンターテインメントとして昇華されている点が、この映画の最も素晴らしいところだと私は感じました。
観終わった後には、爽快感とともに、少しだけ家族や大切な人のことを考えたくなるような、不思議な余韻が残ります。
もしあなたがAmazonプライム・ビデオのウォッチリストに何を入れるか迷っているなら、ぜひこの『トラップハウス』を加えてみてください。
派手な宣伝文句に隠れた、確かな熱量を持った良作です。
予備知識はこれだけで十分。
あとは部屋を暗くして、エルパソの熱気とスリルに身を委ねてみてください。
きっと、あっという間の2時間を過ごせるはずです。
記事は投稿した当時、amazonプライムビデオで配信されていたものです。
現在配信されているか最新の状況は、必ずamazonプライムビデオサイトにてご確認をお願いします。


