映画『愚行録』は見る価値あり?ネタバレなしで魅力を徹底解説

愚行録 ミステリー

「今日はどの映画を観ようかな」とAmazonプライム・ビデオの画面をスクロールしているあなた。

もし、ハッピーエンドだけの物語に少し飽きてしまっているなら、あるいは背筋がゾクッとするような極上のミステリーに浸りたい気分なら、今すぐおすすめしたい作品があります。

それが、映画『愚行録』です。

「タイトルからして重そう……」と感じるかもしれません。

確かに、この映画は決して明るい物語ではありません。

しかし、一度見始めると、その不穏な美しさと、あまりにもリアルな人間描写に、目が離せなくなる不思議な引力を持っています。

私自身、年間300本以上の映画を観ていますが、この作品を観終わった後の「言葉にならない感情」は、他の作品ではなかなか味わえない体験でした。

今から2時間、あなたの貴重な時間を投資する価値がこの作品にあるのか。

この記事では、物語の核心や結末には一切触れず、ネタバレなしでその魅力を徹底的に解説します。安心して読み進めてください。

  • 主演:妻夫木聡
  • 主な共演者:満島ひかり、小出恵介、臼田あさ美、中村倫也、松本若菜
  • 監督:石川慶
  • 上映時間:約120分

あらすじや作品情報など、正確な情報を記載するように注意しておりますが、何分個人で運営しているため、誤りや見落としがあるかもしれません。(特に上映時間は調べる先で1~2分違うので約〇〇分としています。)記事は、わたし個人の感想からきているものです。あらゆる基準がわたしの主観的な判断のよるものなので、ご了承の上、読んでいただけると幸いです。

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映画『愚行録』のあらすじとキャストの魅力

タブレットで映画を観ている

この映画を一言で表すなら、「美しい映像で描かれる、人間の業」です。

一見すると平穏に見える日常の裏側に潜む、嫉妬や見栄、そして無自覚な悪意。

それらが静かに、しかし確実に暴かれていく過程は、良質なミステリー小説を読んでいるかのような没入感を与えてくれます。

嫉妬と羨望が渦巻く衝撃のあらすじ

物語の発端は、閑静な住宅街で発生した一家惨殺事件です。

エリートサラリーマンの夫、美しい妻、そして可愛い子供。誰もが羨むような理想的な家族が、なぜ無惨な事件に巻き込まれたのか。

事件から一年が経ち、迷宮入りも噂される中、一人の週刊誌記者が改めて関係者への取材を始めます。

しかし、記者が彼らの証言を集めるにつれて浮かび上がってくるのは、事件の犯人像というよりも、被害者夫婦や証言者たち自身の「人間性」でした。

彼らが語る言葉の端々に見え隠れする、本音と建前。

過去の記憶と共に語られるのは、憧れや嫉妬、そしてマウントの取り合いといった、私たちが社会生活を送る中で一度は感じたことのある感情ばかりです。

「愚行録」というタイトルが示す通り、スクリーンに映し出されるのは、登場人物たちの愚かな行いの数々。

しかし、それを「愚かだ」と笑い飛ばすことはできないでしょう。

なぜなら、そこには私たち自身の心の中にも潜んでいるかもしれない、あさましい感情がリアルに描かれているからです。

取材が進むにつれてパズルのピースが埋まっていくような感覚と、そのピースが示す絵の不気味さに、あなたはきっと引き込まれていくはずです。

妻夫木聡と満島ひかりの圧倒的演技

本作を傑作足らしめている大きな要因は、間違いなくキャスト陣の演技力です。

特に、主人公の記者を演じる妻夫木聡と、その妹を演じる満島ひかりの存在感は圧巻です。

妻夫木聡が演じる記者は、感情を表に出さず、淡々と取材を進める静かなキャラクターです。

しかし、その無表情の奥に何を考えているのか読み取れない不気味さと、時折見せる視線の鋭さが、物語全体の不穏な空気を牽引しています。

派手なアクションがあるわけではないのに、彼がただ立っているだけで画面に緊張感が走るのです。

そして、満島ひかりの演技もまた、観る者の心を揺さぶります。

繊細さと危うさを併せ持ち、触れれば壊れてしまいそうな、あるいは触れた相手を傷つけてしまいそうな独特のオーラを放っています。

二人のシーンは、言葉のやり取り以上の感情の交錯が見て取れ、日本映画史に残る名演と言っても過言ではありません。

また、小出恵介臼田あさ美中村倫也といった実力派俳優たちが演じる「インタビューを受ける人々」も素晴らしい仕事を見せています。

「こういう人、実際にいるよね」と思わせるような、無自覚な悪意や選民意識を滲ませる演技はあまりにリアルで、観ていて胃がキリキリするほどの完成度です。

貫井徳郎の原作小説と映画の関係性

本作の原作は、直木賞候補にもなった貫井徳郎氏の同名ミステリー小説です。

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原作小説は、関係者たちの独白(モノローグ)形式で構成されているという特徴があります。

それぞれの主観で語られる証言が積み重なることで、徐々に真実が浮かび上がってくるという文学的な構成を、映画版では巧みな脚本と演出で見事に映像化しています。

小説という文字媒体だからこそ表現できた「語り手への違和感」を、映画では俳優の表情や間の取り方、そして映像のトーンで表現しています。

原作ファンの方も、映画ならではの解釈や、文字から映像へと変換された際の「空気感」の違いを楽しむことができるでしょう。

もちろん、原作を読んでいない方でも全く問題なく楽しめます。

むしろ、予備知識がない状態で観ることで、次々と明かされる事実に純粋な驚きを感じることができるはずです。

『愚行録』の感想と評価!見るべき理由

スマホを観る男

Amazonプライム・ビデオには数多くの映画が並んでいますが、その中でも『愚行録』は、観終わった後に誰かと語り合いたくなる作品の筆頭です。

単なる謎解きミステリーに留まらない、その深い魅力について解説します。

決して他人事ではないリアルな人間関係

この映画が「怖い」と言われる理由は、幽霊や怪物が登場するからではありません。

人間関係におけるマウンティングや、階級意識(カースト)、うわべだけの付き合いといった、現代社会の闇が克明に描かれているからです。

特に、大学時代の回想シーンなどで描かれる人間関係のヒエラルキーは、見ていて痛々しいほどのリアリティがあります。

「自分はあっち側の人間ではない」と思いたくても、どこか共感してしまう部分や、過去の記憶が刺激される部分があるかもしれません。

この映画は、観客に対して「あなたは彼らを笑えますか?」と静かに問いかけてくるような鋭さを持っています。

その痛烈な社会風刺こそが、本作が見る者の心に深く刺さる理由なのです。

石川慶監督が描く美しくも冷たい映像

本作のメガホンを取ったのは、後に『蜜蜂と遠雷』や『ある男』などで高い評価を受ける石川慶監督です。

これが長編映画デビュー作とは思えないほど、映像のクオリティが洗練されています。

日本映画でありながら、どこかヨーロッパのサスペンス映画を彷彿とさせるような、湿度を感じさせない冷たく乾いた映像美が特徴です。

冒頭のバスのシーンから始まる、計算し尽くされたカメラワークと照明は、物語の不穏さを際立たせています。

重いテーマを扱いながらも、画面そのものが美しいため、最後まで飽きることなくスクリーン(あるいはモニター)に釘付けになってしまいます。

陰鬱な物語を美しく描くという、このアンビバレントな芸術性も本作の大きな見どころです。

石川慶監督作 ある男(主演:妻夫木聡)のネタばれナシ感想はこちら

鑑賞後に残る余韻と感情の正体

ミステリー映画の中には、犯人が分かってスッキリ爽快!というタイプもありますが、『愚行録』はその対極に位置する作品かもしれません。

いわゆる「イヤミス(嫌な気分になるミステリー)」の傑作として挙げられることも多い本作。

しかし、その「嫌な気分」は単なる不快感ではありません。

人間の深淵を覗いてしまった時に感じる畏怖や、やるせなさ、そして哀しみがない交ぜになった、非常に重厚な余韻です。

「面白かった!」と手放しで喜ぶエンターテインメントとは違いますが、「凄いものを観てしまった」という満足感は確実に得られます。

映画に感情を揺さぶられたい、深い没入感を味わいたいという方には、これ以上ない体験となるでしょう。

映画『愚行録』を今すぐ観るべき理由

もしあなたが、Amazonプライム・ビデオで「ハズレのない、見応えのある作品」を探しているなら、『愚行録』は自信を持っておすすめできる一本です。

俳優陣の鬼気迫る演技合戦、無駄のない脚本、そして世界レベルの映像美。

これらが高い次元で融合した本作は、2時間という時間を費やす価値が十分にあります。

「ネタバレ厳禁」の衝撃的な展開があなたを待っていますが、それ以上に、人間ドラマとしての深みがあなたの心に爪痕を残すことでしょう。

部屋の明かりを少し落として、じっくりとこの世界観に浸ってみてください。

見終わった後、あなたはきっと、誰かにこの映画の話をしたくてたまらなくなるはずです。

注意

記事は投稿した当時、amazonプライムビデオで配信されていたものです。
現在配信されているか最新の状況は、必ずamazonプライムビデオサイトにてご確認をお願いします。

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