「月面ナチスが攻めてくる」という、一度聞いたら忘れられない衝撃的な設定で世界中をどよめかせた前作から数年。
あの伝説のSF映画が、とんでもないパワーアップを遂げて帰ってきました。
「映画は見たいけれど、難しいことは考えずにスカッとしたい」「見たこともないような映像体験がしたい」そんなあなたにこそ、自信を持っておすすめしたい一作があります。
今回ご紹介するのは、『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』です。
タイトルからして既に漂うB級感に、少し警戒してしまうかもしれませんね。
でも、ちょっと待ってください。
この映画、ただのイロモノと侮ると火傷しますよ。
クラウドファンディングで世界中のファンから資金を集め、ハリウッド大作にも引けを取らない圧倒的な映像美を実現してしまった、まさに「情熱の塊」のような作品なんです。
「SFは好きだけど、シリーズものは敷居が高い…」
「前作を見ていないと楽しめないんじゃ?」
そんな不安をお持ちの方もご安心ください。
この記事では、年間300本以上の映画を観る私「ポップ」が、前作未見でも120%楽しめる本作の魅力を、ネタバレ一切なしで徹底的に紹介します。
ポップコーン片手に、頭を空っぽにして飛び込める最高のエンターテインメント、その扉を少しだけ開けてみましょう。
【作品情報】
- 主演:ララ・ロッシ
- 主な共演者:ウラジミル・ブラコフ、キット・デイル、ウド・キア
- 上映時間:約93分
あらすじや作品情報など、正確な情報を記載するように注意しておりますが、何分個人で運営しているため、誤りや見落としがあるかもしれません。(特に上映時間は調べる先で1~2分違うので約〇〇分としています。)記事は、わたし個人の感想からきているものです。あらゆる基準がわたしの主観的な判断のよるものなので、ご了承の上、読んでいただけると幸いです。
『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』の世界観

この映画の最大の魅力は、なんといっても「作り手がやりたいことを全部詰め込んだ」ような、カオスでエネルギッシュな世界観です。
常識的な物理法則や歴史の教科書はいったん忘れてください。
ここでは「面白ければそれが正義」というルールが支配しています。
月面ナチスと恐竜のまさかの共演
「月面にナチスの基地がある」というだけでもお腹いっぱいになりそうな設定ですが、本作ではさらに斜め上の要素が投入されます。
それが「恐竜」です。
予告編などで少し目にした方もいるかもしれませんが、実際に本編でその姿を見ると、あまりのインパクトに笑いがこみ上げてくるはずです。
人類が核戦争で自滅し、荒廃した地球。生き残った人々が逃げ込んだのは、なんとあのかつての敵、月面ナチスの基地でした。
そこでの暮らしも限界を迎えた時、新たな希望を求めて目指したのは「地底世界」。
SF小説の古典『地底旅行』を彷彿とさせるワクワクする冒険かと思いきや、そこで待ち受けているのは、古代の爬虫類と歴史上の独裁者たちが入り乱れる、まさにカオスな楽園なのです。
「なぜ恐竜なのか?」「どうして彼らが共存しているのか?」そんな野暮なツッコミは、恐竜の背中に乗って走り回るキャラクターたちを見た瞬間に吹き飛びます。
この「見たい画を見せてやる!」という潔い姿勢こそが、本作が多くのファンに愛される理由なのかもしれません。
ジョブズも崇める?強烈な風刺
本作のもう一つの見どころは、切れ味鋭いブラックユーモアと社会風刺です。
単なるドンパチ映画かと思いきや、現代社会への皮肉がこれでもかと散りばめられています。
特に印象的なのは、とある「カルト宗教」のような集団の描写です。
白い服に身を包み、どこかで見たことのあるリンゴのようなマークを崇め、教祖の言葉を絶対視する人々。
そう、これは明らかに現代のテクノロジー企業やその信奉者たちをパロディにしたものです。
スティーブ・ジョブズらしき人物が登場し、彼らが信じる「教え」がストーリーに絡んでくる様子は、あまりに馬鹿馬鹿しく、そして少しだけ考えさせられるスパイスになっています。
他にも、歴史上の有名人や独裁者たちが「実は…」という設定で次々と登場します。
誰もが知るあの政治家や、歴史の教科書に載っているあの人物が、まさかあんな姿で、あんなことをしでかすなんて。
不謹慎ギリギリ、いや完全にアウトな領域まで踏み込んだブラックジョークの数々は、大人の観客だけが許された背徳的な楽しみと言えるでしょう。
圧倒的VFXで描く地底世界
設定やストーリーの奇抜さに目を奪われがちですが、私が最も驚かされたのは映像のクオリティの高さです。
前述した通り、この映画はクラウドファンディングで資金を集めて制作されています。
つまり、大手スタジオの無尽蔵な予算があるわけではありません。
それにもかかわらず、スクリーン(あるいはモニター)に広がる地底世界の描写は、息をのむほど美しいのです。
緑豊かで神秘的なジャングル、崩壊した都市のディテール、そして月面基地の無機質な質感。
どれをとっても、ハリウッドの超大作と見紛うほどの完成度を誇っています。
VFXチームの技術力と、限られた予算を効果的に使う工夫には脱帽するしかありません。
特に宇宙船同士のドッグファイトや、恐竜が暴れまわるアクションシーンの迫力は必見です。
「バカなことを本気でやるなら、最高にかっこよくやる」という制作陣のプライドが、画面の隅々から伝わってきます。
この映像美があるからこそ、どんなに荒唐無稽なストーリーでも、観客は最後までその世界に没入し続けることができるのです。
『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』を楽しむコツ

さて、ここまで読んで「面白そうだけど、ついていけるかな?」と不安に思った方もいるかもしれません。
ここからは、この独特な映画を最大限に楽しむための心構えをお伝えします。
前作未見でも楽しめる親切設計
シリーズものの続編を見る際、一番のハードルは「前作の予習が必要か」という点ですよね。
結論から言うと、本作は前作を見ていなくても全く問題ありません。
冒頭で、前作のあらすじや現在の状況が簡潔かつスタイリッシュに説明されます。
「人類は月面ナチスと戦った」「地球は核で滅んだ」「今は月で暮らしている」という基本設定さえ押さえておけば、あとはジェットコースターに乗っているようなものです。
物語の構造自体は非常にシンプルで、「滅亡の危機に瀕した人類が、起死回生のアイテムを求めて冒険に出る」という王道の冒険活劇になっています。
もちろん、前作を見ているとニヤリとできる小ネタはありますが、それが分からないと話が通じないということはありません。
むしろ、本作から入って「なんだこれは!」と衝撃を受け、その勢いで前作を遡ってみるという楽しみ方も大いにアリだと思います。
常識を捨てるB級SFの醍醐味
この映画を楽しむための最大のコツは、「細かい整合性を気にしないこと」です。
科学的な正確さや、キャラクターの行動の合理性を求めてはいけません。
「なぜ宇宙で息ができるの?」「その重力はどうなってるの?」そんな疑問は、この映画の前では野暮というものです。
B級SF映画の醍醐味は、作り手の「悪ノリ」を一緒になって楽しむ共犯関係にあります。
「そんなのアリかよ!」とツッコミを入れながら、予想の斜め上を行く展開に身を委ねる。
そんなライブ感こそが、このジャンルの真骨頂です。
真面目な感動ドラマや、緻密なミステリーを期待するのではなく、パーティー映画として楽しむのが正解です。
疲れている時や、嫌なことがあった時、この映画を見てください。
画面の中で繰り広げられるハチャメチャな騒動を見ているうちに、自分の悩みなんてちっぽけなものに思えてくるはずです。
理屈抜きで楽しめる、最高のエンターテインメント体験が待っています。
『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』を観る
約90分という上映時間も、この映画の魅力の一つです。
長尺化が進む最近の映画界において、サクッと見れて、ガツンとインパクトを残し、スッキリ終わる本作は非常に貴重な存在です。
週末の夜、ビールやコーラを片手に、Amazonプライム・ビデオで再生ボタンを押すだけで、あなたはとんでもない地底世界への旅に出ることができます。
月面、ナチス、恐竜、そして愛すべき人類たち。
すべての要素が化学反応を起こし、爆発的なエネルギーを生み出している本作。
見終わった後、あなたはきっと誰かに「すごい映画を見たんだよ!」と話したくてたまらなくなるでしょう。
さあ、準備はいいですか?
常識を覆す冒険が、すぐそこで待っています。
記事は投稿した当時、amazonプライムビデオで配信されていたものです。
現在配信されているか最新の状況は、必ずamazonプライムビデオサイトにてご確認をお願いします。


